2009年 日本穀物科学研究会
第140回例会
2009年11月28日(土)13:15よりエル・おおさか(大阪市中央区北浜東3-14)にて第140回例会を開催いたしました。 |
テーマ | 『高機能性穀類の育種と加工特性について』 |
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講演 | パンコムギのアミロース含量変異系統とその特性 安井 健(近畿中国四国農業研究センター) |
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パンコムギでは,他の穀類と同様に,モチ性から高アミロース性まで様々なアミロース含量の系統が得られている。本講演では,パンコムギのアミロース含量変異系統とその特性について紹介する。澱粉生合成には,澱粉合成酵素(GBSSI, SSI, SSIIa, SSIII),分枝酵素(BEI,
BEIIa, BEIIb),枝切り酵素(Isa1)等の数種類の酵素が関与する。パンコムギは六倍体の作物で,3種類のゲノム(A,
B, D)をもち,それぞれのゲノム上に同祖遺伝子が存在するので,同じ種類の酵素について各ゲノム由来の3種類の酵素が共存する。 |
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安井 健 氏 | |||||
オーストラリアの小麦作柄状況と新小麦品種の栽培事情について 軽部雅人(シー・ビー・エイチ・グレイン・ジャパン(株)マーケティング・マネージャー) |
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豪州における穀物の販売は、各州における「穀物販売法(グレイン・マーケティング・アクト)」に基づいて一握りの組織に独占されていた。2000年代に入り東部州(ビクトリア州やニューサウスウェールズ州)から始まった穀物販売の自由化は、今年度の西豪州における大麦などの自由化をもって完了に至った。小麦については、2007年にAWBのシングル・デスク制が廃止されたことにより、現在では誰でも自由に小麦を販売することが可能となった。かような販売自由化の流れは穀物生産農家の経済志向をより促進することになり、作物、品種、販売先、販売方法などにおいて、穀物生産農家がより弾力的な選択肢を行使できる環境が整備されるようになった。 |
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軽部雅人 氏 | |||||
韃靼蕎麦の高機能性加工技術の開発 三宅 一嘉(三宅製粉株式会社) |
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脱皮が容易に出来る韃靼米ソバの丸抜きにGABAを富化する実験を行った。本講演では、GABAの富化技術とGABAを富化した韃靼米ソバの高機能性商品の開発について紹介する。 |
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三宅一嘉 氏 | |||||
総合討論 懇親会 |
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連絡先 | 三宅製粉梶@(〒544‐0034 大阪市生野区桃谷3−2−5) 日本穀物科学研究会事務局 林 孝治(Tel 06−6731−0095、Fax 06−6731−0094 E‐mai:k-kondoh@key.ocn.ne.jp) |
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