2003年 日本穀物科学研究会

第116回例会

11月7日(金)14:00より田中食品興業所にて第116回例会を開催いたしました。 たくさんの方にご参加いただきました。
テーマ  パスタの製粉・加工・調理まで
講演  スパゲッティ・マカロニの製造について 
                                      奥本製粉梶@パスタ工場   吉田政彦
 日本においては、いまだパスタ(スパゲッティ・マカロニ)の消費が増加しておりその食べ方や食のシーンも非常に多様化しています。 日本にパスタが伝わったのは明治時代で今から100年余り前と言われていますが、一般化したのは全自動のパスタ製造機が入ってきた昭和30年代の事で、その後消費は急激に増加。現在では年間約25万トンが消費されています。パスタの生産に関わる者の一人として、非常に喜ばしく又、今後のパスタ業界の発展に期待しているところです。 さて、日本でのパスタの製造もこの50年程の歴史の中で徐々に変化を遂げて参りました。
@ 原料の変化
  強力粉によるパスタ製造⇒デュラムセモリナ100%
A 製造方法(主に乾燥方法)の変化
   バッチ式乾燥から自動連続乾燥装置、更に超高温乾燥製造法へ
B 嗜好の変化に伴う製造製品の変化
  スパゲッティの太さの変化。加工品専用パスタ他等々、日々改善、進歩しております。

 「パスタ」はいまやイタリアの食品というよりは、日本で独自の食べ物として進化?しています。(タラコや納豆を使用した和風メニューも極一般的になっています。)現状のパスタ製造を中心にこれまでの変化(進歩?)と今後のパスタの動向を考えながらご紹介し、皆様方にはよりいっそうパスタを身近な物と感じていただけるような機会となれば幸いです。

吉田政彦氏
 
パスタソースの2次加工と具材について

                              株式会社 田中食品興業所 研究開発部 飯田 聡

 ・はじめに

現在、我が国ではパスタの需要が伸びてきております。ワインブームや食の欧州化により、パスタが庶民の食として見直されてきています。パスタ専門店(ジョリーパスタ、五右衛門、壁の穴等)も出店ラッシュになっています。パスタはイアリアの食というより、日本化しているのも事実であり、「和風パスタ」や「明太子パスタ」等和風を強調したメニューも増え、若い女性に人気もあります。反面、本格パスタも見直されてきていると思います。パスタの基本的なメニューである「カルボナーラ」「ボンゴレ」「ボロゼーネ」等の味も本場の味を追求されてきております。
・パスタソースの2次加工について
  弊社では、各ベンダー様等に手軽にソースができるベースの提案と販売を致しております。今回、辻調理師専門学校吉野先生により、弊社商品を使用したパスタのご提案をさせていただく予定になっております。ベース商品に1手間加えることにより、お店オリジナルのソースを作ることが可能になります。
  ほとんどのお店は、料理によりスパゲティーの太さをかえる事はしていないと思いますが、本当は太さを代えた方がよりおいしくパスタ(スパゲティー)を食べる事が出来ます。
たとえば、味の薄いもの(ボンゴレやスープスパ)は細い麺を使用、味の濃いもの(ボロゼーネやカルボナーラ等)は太い麺を使用したほうがよい。
・具材との組み合わせを考える
  前文で述べました通り、現在のパスタ(特にスパゲティー)は、基本を前提にしていますが、お店独自のアイデアで商品化している場合が多い。パスタにどのような具材を用い、どのような味にするかが決め手になります。塩分、糖分、酸味等をうまく組み合わせて商品化します。きのこ類を使用する場合、バターやオリーブオイルでソテーする場合、後の塩加減が重要になってきます。又、この際に使用するパスタの種類によっても味ののりが変わってくるので注意してください。
・パスタのご提案について
   本日は、後程、辻調理師専門学校の吉野先生によるパスタ講習があります 弊社製品を使用し、一手間加えていただきパスタソースへの応用をご提案していただきます

本日のご提案商品
   1.スパゲティーサルサ風    (チリチリメキシカンフィリング使用)
   2.ジェノベーゼ        (ガーリックペッパーライス使用)
   3.ペペロンチーノ       (塩ベース使用)
   4.カルボナーラ風       (ホワイトソース使用)
   5.中華風スパ         (豚まんの具使用)
   6.ミートスパ(ボロゼーネ風) (デミソースSE使用)
   7.冷パスタ          (味噌ベース使用
   8.カレースパ         (ベーシックカレー使用)
                                以上8品のご提案

・各商品の特徴      別紙資料参照

飯田 聡氏 
質疑&デモ
 懇親会
連絡先 三宅製粉梶@(〒544‐0034 大阪市生野区桃谷3−2−5)
関西穀物科学研究会事務局 林 孝治(Tel 06−6731−0095、Fax 06−6731−0094
E‐mai:miyake@mbox.inet-osaka.or.jp)   
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