テクノバ株式会社

パン製造業の実情
 上図に見られますように主要な産業の中で製パン業の製造原価に占める直接労務費の構成率は他の産業に比較して突出して高く、これが製パン産業の収益性を圧迫していることは明らかであるばかりでなく、従業員にとっても賞与、休業補償、厚生福利などの間接労務費等の比率が極めて小さく、直接労務費の圧縮は業界全体の大きな問題です。 このような現状で優秀な人材を確保し、価格破壊が進行する環境の中で今後の発展を期待できるでしょうか。
 この図では産業別規模別の現金給与率をしめしていますが、パン産業はあらゆる規模の工場において現金給与率が全産業平均、食品製造業の平均よりもかなり高く、しかも大規模工場ではわずかながら中規模工場よりも高く、低労働生産性の問題は単に中小規模の工場だけの問題でないことを物語っています。このような現状の中で、優秀な人材が業界各社に入り、引き続き他産業を凌ぐ業界の発展が今後も期待できるでしょうか。