2006年 日本穀物科学研究会
第128回例会
2006年11月17日(金)13:30より高津ガーデン(大阪市天王寺区東高津町7-11)にて第128回例会を開催いたしました。 |
テーマ | 『冷凍食品の現状と高品質化をめざした今後への取り組み』 |
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講演 | 冷凍パン生地市場の最近の動向とヤマザキの取り組み 山崎製パン株式会社 中央研究所 貝沼 謙氏 |
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【冷凍パン生地市場の現状】 【冷凍パン生地製品の特徴】 冷凍生地技術は4種類に大別され、それぞれ一長一短が知られる(表1)。現在最も広く用いられており、技術的にもバランスが取れているのは「成型冷凍」であろう。 表1 各種冷凍生地技術の特長
【ヤマザキの取り組み】 【参考文献】 |
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貝沼 謙 氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
ポジティブリスト制度の導入の功罪 大阪府立食とみどりの総合技術センター 都市農業部総合防除グループリーダー 田中 寛氏 |
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2003年に食品衛生法が改正され(厚生労働省),残留農薬基準等のポジティブリスト制度が2006年5月29日から施行された。ポジティブリスト制度は2003年の農薬取締法改正(農林水産省)と合わせ,農業現場では非常に厳しく受け止められ,さまざまな混乱も引き起こしている。一方,これらの法改正は,とくに将来を考える時,負(罪)の面ばかりでなく,食品における事故のリスクを可能なかぎり少なくする(リスクゼロはありえない)とともに,生産者・消費者に正しい情報を提供して意識を改革するという正(功)の面も大きい。 |
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田中 寛氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
冷凍うどんの製造状況と今後の取り組み 潟Lンレイ 商品開発室 斉藤 克敬氏 田嶋 徹氏 |
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冷凍コロッケ、冷凍食品の製造と高級化の取り組み ニッスイ梶@中央研究所 富田美鈴氏 |
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種々の素材にパン粉を衣付けして油ちょうするフライ食品の衣の役割として1)油脂の高温が直接材料に伝わらないように温度の緩衝作用を行う、2)うまみ成分やビタミン類などの食品成分の損失を防ぐ、3)高温短時間加熱かつ油脂を含むことにより、独特の食感を有する層を形成する、4)衣自体が吸油し、適度にこげることにより独特の香りを生じ食欲をそそる、などが挙げられる*1)。しかし、近年のヘルシー志向の強まりにより油脂カロリーの過剰摂取が問題にされ、フライ食品のような高い油脂含量の食品は敬遠される傾向がある。油脂分を多く摂取すると血液中にコレステロールや中性脂肪が多くなって動脈硬化を引き起こす原因となり、さらに動脈硬化が進むと、狭心症や心筋梗塞が心配されるという問題がある。 そのような背景のもと、パン粉及び製粉業界では上記のフライ衣の吸油という問題点を解決するために種々の油ちょう時の吸油量が少ない、いわゆる低吸油性のパン粉の開発がなされてきた。例えば出願された特許の例をみると、豆類から抽出した食物繊維細胞膜を配合する吸油率の低いパン粉*2)、とうもろこし外皮から調製された食物繊維を含有するフライ用パン粉*3)、トウモロコシから調製された食物繊維及び大豆から調製されたタンパク質の添加を特徴とする低吸油性フライ用パン粉*4)、主原料として大豆粉および加工澱粉を添加した穀物類を用い、かつパン比容積を2.8〜3.6ml/gになるように醗酵を抑制して焼成することを特徴とする吸油の少ないパン粉の製造方法*5)、定法によって得られるパンブロックを圧延した後、粉砕することを特徴とするパン粉の製造方法*6)、食材本体の表面に、キトサンを含有させたパン粉を付着させたパン粉付き食品*7)、オキアミ殻粉末を添加するなどの方法により、パンの気泡数を増加し、かつ、各気泡の大きさを小さくするように制御したパンから製造した、低吸油性でありながら良好な食感を維持したパン粉*8)等がある。 しかしながら、上記の食物繊維及びタンパク質の添加が低吸油性の衣としての効果を十分に発揮するにはかなりの量が必要であり、添加量の増加に伴ってパン比容積は小さくなり、パン粉は大変硬くなる。パン比容積の抑制やパンブロックの圧延といった方法に関しても、パンのメを詰まらせることによりパン粉は硬くなり、食味の低下は避けられない。パン比容積(大きさ)と食感『硬さ』は明確な比例関係にある(下記グラフ参照)。最近のパン粉利用の傾向として、食感の硬いドライタイプから生のソフトタイプへ移行している点などを考慮すると、フライ衣は食感が軽い方が好ましい。 一方、吸油性の低い衣のニーズに関し、主婦ら30名に対して市場調査をおこなったところ、キャノーラ油やヘルシーオイル使用といった訴求項目よりも衣の油自体が少なくなっているという訴求項目の方が魅力度が高いことがわかった(下記グラフ参照)。 冷凍フライ品の現状と当社の『脂質カットフライ』など 低吸油性のパン粉に関して紹介する。 |
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富田美鈴氏 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
総合討論 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
懇親会 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
連絡先 | 三宅製粉梶@(〒544‐0034 大阪市生野区桃谷3−2−5) 関西穀物科学研究会事務局 林 孝治(Tel 06−6731−0095、Fax 06−6731−0094 E‐mai:miyake@mbox.inet-osaka.or.jp) |
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